もうすぐ還暦を迎えるスタッフがずっと狙っている「赤い着物」・・・

冨田五郎展がはじまってから、もうずっとくぎ付けになっているのが

スオウで染められた、深い赤色の薬草染めの反物。

冨田さんにしか染められない、とても貴重な逸品です。

スオウは熱帯、亜熱帯で栽培されている常緑の高木で、

日本には奈良時代以前から渡来し、古くから貴重な染料植物として

大事にされてきた特別な染料。

聖徳太子の冠に使われたという高貴な色の代表格です。

 

とてもきれいな赤が出るのですが、

光に弱く色が落ちやすいという難しいもので、

納得がいく染め上がりになるまで（商品になるまで）

約10年かかったそうです。しかも昨年出来たばかり！

スオウで赤を出しているのは冨田五郎しかいないそうです。

美しい赤色は、横糸と経糸の組み合わせでもまた違った表情を見せてくれます。

 

生糸で織られたものと、真綿が入ったもの。

風合いと色合いと、お好きな方をお試しください。

大人の赤をお探しの方は、ぜひ。

 

そして、鮮やかな黄色の反物。

ハグマノキ（スモークツリー）から色を出している

こちらも冨田五郎さんならではの薬草染め。

中国では皇帝の衣服を染める黄櫨染（こうろぜん）に使われた

スオウ同様とても高貴な色を出す染料です。

冨田さんはこの黄色い反物を振袖にも使えるようなサイズまで

織り出しています。

成人の記念に、この高貴で鮮やかな黄色の反物を使って振袖を誂えたい！

そんなお客様の声をかたちにしたそう。

ちなみに、冨田さんのお孫さんはこちらの反物で成人の振袖を仕立てられました。

お孫さんが羨ましい ^ ^

前回のブログでも紹介した「ニューロングスリーブ」というコンセプトも頷けます。

振袖からお嫁入したら袖を短くして、ずっと長く着ていけるおすすめの反物です。

 

冨田五郎展は4月30日（月・祝）まで。

ぜひ遊びにいらしてください。

お時間ない方も、もし気になるものがございましたら、

どうぞお気軽にお問合せくださいませ。