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京都西陣 工房見学レポート_「服部綴工房」篇

続いて同じく西陣の「服部綴工房」さんの工房へ。
こちらも趣の有る京町家。

さっそく機を見ながら、世界最古の織技術とも言われる「綴織」についてのお勉強。

実際に強くピンと張った経糸や織り進んだ箇所を触らせていただいたり(※練習・デモンストレーション用の機です)、本綴れの特徴の一つ「把釣-はつり-孔(把釣目)」が現れる様を三代目の服部紘樹さんが分かりやすく実演される様を見学させていただき、みなさま興味津々!

どんな色柄の帯も経糸は全て「白」。
緯糸によって、この経糸の白色が全く見え無い様に織り上げられていきます。

そして、その機にかける前の糸を染める作業も見せていただきました。

立派な梁や光取りの天窓の高い天井に奥に細長い造りの京都の町屋。
「おくどさん」と呼ばれる竃の上で二代目の当主、服部秀司さんが、紫根による糸染めを実演くださいました。

安定した色が染められる化学染料が明治時代に日本に入ってきて以来、使われる事が減った天然染料や草木染めに改めて取り組んでいらっしゃる服部さん。

茜や蓼藍など、植物自体をご自身で栽培されています。

染料が飛ぶと危ないので少々遠巻きにですが、みなさんが見守るなか、白い絹糸が徐々に上品で美しい紫色に。

今回染められた糸が、どの様な柄の帯に織り込まれるのかと思いを馳せながら母屋へ移動。

こちらの根っこからは、どの様な美しい色が生まれるのでしょう。

織り上げられた素晴らしい帯の数々。
しっかりと張りが有りながらもしなやかで、一度締めれば緩まない締め易さと、
一点一点をオリジナルの色柄で唯一無二の一本が織り上げられると言う魅力。
これまでも、ご贔屓の役者さんのお名前や屋号、紋を上手く取り入れてと言う注文などにも、沢山応えられて帯を織り上げたそう。

そして、翌日は京都の師走を彩る風物詩「南座 顔見世」へ。
やはり着物と推し活は切っても切り離せない縁が有りますね。

帯屋捨松篇はこちら>>

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